こんにちは。
福岡の社会保険労務士の松本です。
今回はABCマートの書類送検について考えてみました。
ABCマートの書類送検は他人事ではない
タイトルにある「ABCマート書類送検」とは簡単に言うと
ABCマートが違法残業をしていた。→再三の指導にも関わらず改善が見られなかったので役員と店長が書類送検された。というものです。
かなり簡潔ですが、これは個人的には結構な事件と思っています。書類送検されればその後、起訴され裁判に発展する可能性が高いです。
この違法状態、かなりの数の個人事業主、零細企業、中小企業では起こっている現状があります。以前の記事にも書きましたが従業員を雇っている会社に残業はつきものです。
どんなことが違法残業なのか
法律の上限(原則1日8時間、週40時間)を超えて残業させるためには「三六協定届」というものを労働基準監督署へ届出る必要がありますが、すでにこの届出を出さずに残業をさせている会社は山のようにありますし、出していてもそれを超えて残業させている会社も多いです。
書類送検までいったのは・・・?
このような事件で書類送検はあまり聞きません。実はこの書類送検、この4月に東京、大阪にできた「過重労働撲滅特別対策班」通称「かとく」による初の書類送検ということもありABCマートのような名の知れた企業が挙げられたのでは・・と思ってしまいます。いわゆるプロモーション的な意図がどうしても見え隠れします。
今からできること
これからはこういった案件もどんどん取り締まっていく、書類送検もある!と国が言っているようなものなので、現状、違法残業状態のところはすぐにでもリスクを軽減する状態をつくるのがリスク管理です。
経営上、労働時間が1日8時間で終わらないのであれば、対応できる制度も労働基準法では沢山あります。紙一枚で回避できる違法もあります。
労働基準法は企業にとって、知りませんでした。では通らない重要な法律です。うちも実はどうなんだろうという場合は是非一度ご相談下さい。危険信号は早めに気づき対処することでリスクを軽減することが出来ます。